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ゲリラ雷雨で家電が壊れたら火災保険で! | 落雷のメカニズムを知り、万が一に備える

2020年8月、関東地方では毎日のようにゲリラ豪雨と雷が鳴り響く日々が続きました。避雷針となっている東京スカイツリーには多くの雷が落ち、関東のそのほかの地域に雷を避ける役割を果たしたものの、すべての雷を受け止めきれるわけではありません。では、雷が落ちて住宅にトラブルが起こった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。

 

雷や落雷が発生する場所は予測できるのか

まず、雷が発生するメカニズムを知りましょう。雷が発生する空には、必ず雲が浮かんでいます。雲は、太陽光で暖められた地面の湿気が空で水滴になって集まったもので、空の高い位置にある雲ほど、その水滴が氷の粒に変り大きくなっていきます。そして、その氷の粒が重くなりすぎて地面に落ちてきます。空に登っていく雲の中の氷の粒と、地面に向かって落ちていく氷の粒がぶつかり、静電気が発生します。その静電気は雲の中にどんどんたまっていき、一気に放出されるのが雷という現象です。
 
では、雷がいつどこで発生するのかはどのようにわかるのでしょうか。実は、気象庁では全国30ヶ所で雷が発生させる電波をキャッチし、雷がいつどこで発生するかを予測する「雷レーダー」によって情報を公開しています。気象庁のホームページやお天気アプリでは、雷の強さや雷が発生する可能性を10分ごとに更新しているので、チェックしてみましょう。

雷の威力について

雷の威力は相当なものです。雷は電気ですので、電気を流そうとする力である電圧の単位「ボルト(V)」で表わすと、約1億ボルトにまでのぼるといわれています。家庭用の電気の強さは100ボルトですから、雷の力は家庭用の電気の100万倍ということになります。
 
それだけ大きな力が雷となって落ちてくると、大きな被害につながることは容易に想像できます。そして、落雷のあった場所以外にも、その周辺に短い時間で強い電流が発生することがあります。これを「雷サージ」(落雷が引き起こす過電流)と呼び、電線やアンテナなどから家の中に強い電流が流れることで、家の中のテレビやパソコン、電子レンジなどの家電を破壊してしまうことがあります。
 
つまり、落雷により雷サージが起こると「停電が起きる」「家電が機能しなくなる」「インターネットがつながらなくなる」などのトラブルが発生することがあり、「電車がとまる」など公共交通機関に影響が出ることもあります。

雷から身を守るために

では、雷から身を守るためにはどうすればよいのでしょうか。雷の音が聞こえたり、雷の光が見えたりしたときは、まずは建物の中など安全な場所に避難しましょう。雷はどこにでも落ちる可能性がありますが、高い場所の方が落ちやすいので、雷が鳴り出したときは電柱やえんとつ、大きな木など高さのあるものには近づかない方が念のためです。そして、雨が降っていて傘をさしているときも、傘の先をなるべく低く構えるようにしましょう。
 
逆に、広場やゴルフ場など周囲に高いものがない広い場所や、山の頂上などの高い場所にいるときは、雷は人に向かって落ちてくることがあるので注意が必要になります。このように考えると、できるだけ低い姿勢になって安全な場所に避難することが大切です。

雷から家電を守る方法

次に、家電を雷サージから守る方法を見てみましょう。これまで大きく報道されることは少なかったのですが、実は毎年6~8月は雷による家電の故障が多いシーズンとして知られています。では、雷サージにより家電が壊れるケースを以下に紹介します。
 

●電源ケーブルを通じて雷が入り込む

落雷により、電線を通じて自宅内まで規定以上の過電流を発生させることがあります。この雷サージは、電源ケーブル以外にもLANケーブルなどからも伝播することがあるので、LAN接続している全ての家電が故障するリスクがあります。最近はIoT(物のインターネット)を取り入れている住宅も多いので、注意が必要です。
 

●電話線を通じて雷が入り込む

電線だけでなく、電話回線を経由して雷サージが発生する場合もあります。この場合も、電話線だけでなく、LANケーブルなどからも伝播する可能性があります。
 

落雷しなくても機器が故障することがある

実は、雷サージは雷が発生する前の大気が不安定となった段階から発生することがあり、落雷しなくても家電に影響を与えることがあります。雷が発生しそうな気配を感じたときは、気象庁やお天気アプリの情報をチェックし、雷が発生する予測が出ていたときはすぐに対応することで家電のトラブルを防止できます。
 
雷が鳴りそうなときは、電話線をモジュラージャックから抜いたり、電源ケーブルをコンセントから抜いたりして、とにかく雷サージが流れてきそうな場所を徹底して遮断していきます。雷サージを完全に防止するには、電話線や電源ケーブルを外部から遮断する以外に方法がないのです。そして、事前の予防策としては電源タップを雷サージに対応したものに変えるというものがあります。
 
この場合、完全に雷サージを防止することはできないのですが、外出しているときにコンセントから電源ケーブルを外せない場合には有効です。最近は、電源タップ以外にも電話回線も合わせて雷対策できる電源タップも発売されているので、ホームセンターなどでチェックしてみてください。

停電で家電が故障する理由

では、落雷により停電が起こったときはどういうトラブルが想定されるのでしょうか。
 

稼働中のパソコンが急な停電によりデータを破損または消失

デスクトップパソコンのようなバッテリーを持たないパソコンは、停電と同時に電源が切れてしまうことがあります。そのため、書き込み途中のデータが破損・消失したり、パソコンそのものが故障したりしてしまうことがあります。
 

急激な電圧の変化により家電が故障する

実は、停電は普及時にトラブルが起こることもあります。これは、停電が復旧するタイミングで一気に高い電流が流れ込む現象によるもので、電源ケーブルはもちろんLANケーブル経由でさまざまな家電に影響を与えることがあります。
 

事前に停電がわかっている時の対策

計画停電のように、事前に停電することが通知されている場合は、コンセントから機器を外しておき、パソコンなどはLANケーブルも外しておくことをおすすめします。もしくは、UPSという無停電電源装置を設置するという方法もあります。UPSを設置すると、停電時にUPSのバッテリーに切り替わることから、パソコンを安全にシャットダウンすることができるのでデータの破損・消失を防止できますし、電源供給を安定化させることもできます。
 

雷による被害は火災保険で補償される?

気象庁によると、年間を通じて発生している落雷の被害のうち、約30%が8月に集中しているということです。発生地域は太平洋側が約65%と多く、日本海側が約35%とやや少なくなっています。月別では4~10月は太平洋側、11~3月は日本海側で雷の発生確率が高くなっています。
 
上記の通り、落雷が起きたときには建物や乗り物のなかにいれば基本的に安全といわれていますが、落雷が原因の火災や家電のトラブルなどの被害が出るリスクはゼロではありません。その万が一のトラブルのときに強い味方になってくれるのが、火災保険です。火災保険の契約を結んでいる住宅やその中にある家電に、落雷による被害が発生したときは、火災保険によりその損害を補償することができるようになっています。
 
一般的な火災保険の場合、「火災・落雷・破裂・爆発」による被害は基本補償に含まれていますので、ほぼ補償されると思って問題ないでしょう。以下、火災保険で補償される落雷の被害による例を紹介します。

落雷が原因で火事になり隣家に燃え移った

落雷が原因の火事は火災保険の補償対象となり、隣家の補償は賠償責任保険の対象となります。

家のアンテナに雷が落ちてテレビが壊れた

雷が住宅に直接落ちて、アンテナ線を伝わりテレビが壊れた場合は火災保険の補償対象となります。

雷サージの影響でエアコンが壊れた

落雷時にコンセントを経由した雷サージによりエアコンなどの家電が壊れた場合は火災保険の補償対象となります。

木の下で雨宿りしていたときに周囲で落雷があり感電しやけどをした

落雷によるやけどは急激・偶然な外来の事故によるケガと判断されるので傷害保険の対象となり火災保険の補償対象にはなりません。
 
このように、落雷により住宅や家電にトラブルが発生した場合は、火災保険の補償対象になるケースが多くなります。

火災保険で補償される内容の詳細

火災保険では、契約時に保険の補償対象をセレクトすることになります。補償対象となるのは「建物のみ」「家財のみ」「建物+家財両方」の3種類です。ここでいう「建物」とは、住宅本体だけでなく、住宅がある敷地内に設置されたもので契約者が保有しているものは補償対象となります。
 
基本的には一度設置したらなかなか動かせないものがその対象とされ、塀や倉庫・カーポートのほか、床暖房・エアコン・トイレ・バス・キッチンなどは「建物」の一部とみなされます。一方、「家財」とは住宅の中に収容される家具や家電など、持ち出しが容易なもの全般を指します。以下、「建物」と「家財」ではどのような違いが出るのかを見てみましょう。

保険の対象を「建物」とした場合

落雷が原因で火事が起きて建物自体が火事になった場合は補償されます。また、落雷の影響で屋根が破損してしまった場合も、原状回復のために必要な工事費用が火災保険で補償されます。さらに、周囲に落雷したせいでエアコンなど取り外しが容易ではないものが壊れた場合も、火災保険上は「建物」に分類されるため、原状回復するための修理費用や交換費用が補償されます。

保険の対象を「家財」とした場合

雷の影響で雷サージが発生して、テレビやパソコン名での家電製品が壊れた場合は、「家財」として分類されるので、修理費用や買い替え費用が火災保険で補償されます。また、住宅内部にあった家具以外にも、衣類や寝具など日常生活に用いるものも家財に含まれるので、これらのものが、雷が原因の火事で燃えてしまったりした場合も、火災保険の補償対象となります。
 
ちなみに、携帯電話は原則的には対象外となっていて、ノートパソコンのような携帯式の電子事務機器は保険会社によって判断が違うので注意が必要です。

「建物+家財両方」を補償対象としている場合

「建物+家財両方」を補償対象としている場合、以上すべての場合が火災保険の補償対象となります。このように、雷の影響によるトラブルは、火災保険で補償されることが多いので、心当たりのある場合は保険会社に問い合わせてみましょう。また、時効は3年以内となっているので、3年以内の雷によるトラブルであれば対象になります。
 
その一方で、火災保険は「申請主義」を採用しているので、申請しない限り保険金がおりません。

雷による被害で気をつけるべきポイント

最後に、雷による被害が出たときに気をつけたいポイントを紹介しましょう。

火災保険で選択する保険の補償対象を確認しておく

上記の通り、火災保険では補償対象をセレクトすることができます。そのため、補償対象によっては雷による被害が補償されない場合があるので注意が必要です。契約時に補償対象を決めることになるので、今現在加入している火災保険の対象がどうなっているのかを、確認しておきましょう。
 
ちなみに、賃貸の場合は、一般的にオーナーが「建物」部分の火災保険に加入しているので、賃貸契約者は「家財」部分の火災保険に加入することになります。

避雷針があっても雷による被害はゼロにはならない

落雷被害の対策のために、避雷針があります。避雷針は雷を避けるものではなく、マンションの屋上などの高い場所に設置して落雷を誘導して、地面に放電することで建物への被害を防ぐために設置します。
 
そのため、避雷針があるマンションは落雷が直撃することこそありませんが、雷サージによって電化製品がトラブルを起こすことはあります。気になる場合は、避雷針の設置の有無についてはマンションの管理組合などに確認しておきましょう。

分譲マンションは専有部分と共有部分で保険が分かれている

分譲マンションには、専有部分(いわゆる居住部分)と共用部分(エントランスやエレベーター、階段部分など)があります。入居者自身が入る火災保険は、建物の専有部分と家財が対象になります。共用部分については、一般的にマンション管理組合が加入しているので、共有部分で雷による被害が発生したときはマンション管理組合に相談しましょう。